舞台に立ちました!

昨年12月の定式能で富士太鼓の舞囃子を舞って以来、7ヶ月ぶりに舞台で仕舞を舞わせていただきました。
もともと邯鄲を舞うことになっていたのですが、三月に靭帯を痛め、激しい動きや立居が難しいことから、曲目を変更していただき、舞い始めを立ったままで半蔀キリを舞わせていただくことになったのです。

こんな形で舞うのを最初は躊躇しましたが、
「膝を痛めていてもすり足なら舞える」
「立居ができなくても思いをこめて舞は舞える」
「すり足で舞うことが結果としてリハビリになる」
ということをお客様に見ていただこう、と思い至りました。


年齢を重ねながら「能の力を日常に」ということを周りの方に伝えるのをライフワークにしている私です。この機会を前向きに捉えることで、周りに「能の力」を伝えられることがあるのではないかと思いました。

「ただ舞を立ったまま舞う、というのではなく、切戸口を入る所から舞を舞って所作も含め、最後に切戸口を出るまで、非日常の世界で表現できれば、能を感じられる」

それができれば短い時間でもお客様に能を感じていただくことができるのではないか…。それを繰り返しているうちに、体もいい方へ向いてくるのではないか…。

9月にも11月にも舞囃子や仕舞を舞うことになっていますが、暫くは、そういう気持ちで舞台を勤めたいと思っています。

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