「脱・体育座り」の中学校が話題…専門家オススメの座り方「歌膝」とは? 子供の“腰痛の原因”となる猫背もピンと!
「声の道場」を始めて、体に響く「相手に伝わる声」にはまずは姿勢を良くすることが一番だと提唱してきました。また、声だけでなく健康のためにもその必要性を常々説いているのですが、周りに姿勢の悪い若い人や子供が多いのを見るたびにどうにかできないか考えていました。そんなとき幼稚園からずっと子供たちがさせられている「体育座り」は、背中を丸め顔を前に出やすい座り方で、子供の姿勢を悪くしている原因のひとつではないかと思うようになりました。「声の道場 3」でも、正座をしなくなったことと共に「日本人の姿勢が崩れてきた原因」という項で取り上げています。
「日本歯科新聞社」から出版されている「アポロニア21」という雑誌の取材を受け、近頃増えているという子供の「口ぽかん」の原因のひとつがその姿勢の悪さではないかと思うことや、その改善方法を私なりに話させていただきました。対処方法ももちろんですが、やはり子供の頃から周りの大人が姿勢に気をつけてあげることが大事、そしてある程度大きくなった子には「姿勢を良くしたらどんなにいいことがあるか」を教えてあげたらいいのではないか、などとお話ししました。ただうっかりして「体育座り」はやめたほうがいい、ということはお話しするのを忘れていました。
取材をしていただいた帰りの電車でスマホを見ていてたまたま先の記事を見つけ思い出したのです。「体育座り」をやめて、腰を立てた座り方を推奨することは、姿勢を良くして子供の「口ぽかん」を治すひとつの方法になるのではないかと思いました。記事にもある片膝を立てた座り方(歌膝というのだとか)は腰を立てるので、腰にも内臓にも呼吸にもいいのではないでしょうか。立てた片膝を両手で引き寄せるようにすると、背筋が伸びます。これもお勧めしたいと思います。