私は今から14年前に、和の発声を体験していただくために、謡の稽古とは別に「声の道場」を始めました。そして2年前、今度は健康のために仕舞の稽古とは別に、能の体の使い方を体験していただく「能エクササイズ」を始めました。 能が […]
サントリーホール
師匠(梅若 実師)の作られた新作能は数多くありますが、中でも「空海」は幾度となく再演され、好評を博しています。能楽堂以外の海外や国内のホールでの上演も多く、初演当時は時々楽屋の手伝いに伺わせていただいていました。 初めて […]
笛の息と謡の息
「謡は腹の力で体に溜めた息を遣って謡うものだ」と頭でわかってきたとき、いい稽古方法を思いつきました。 能の笛が大好きで田中一次先生に憧れ、必死で真似していた頃です。笛も体に溜めた息を歌口に当てて音を出し、その当て方によっ […]
どうしたら謡の声に?
謡を稽古し始め、「橋弁慶」や「土蜘」など知っている話も多く、戦う場面も多かったので、ただ目一杯大きな声で謡っていました。「羽衣」や「紅葉狩」など弱吟の節が少しわかってくると面白くなり、つい何かしながら謡ったりすることもあ […]
ついに謡へ
囃子の面白さに惹かれてだんだん能の世界に入り込んだ私は、最初の2年くらいで小鼓・仕舞・笛を習い始めました。やはり家が稽古場になっていたので始めた仕舞は、先生が早くから修羅物のような動きのある物をさせてくださったので、すぐ […]
真似るということ
体で何か習得するということは、まずは「真似」に始まると思います。 赤ちゃんが言葉を覚えるのも、まずは自分の相手をしてくれる人の口の動きの真似からです。最初の言葉が自然音のアーに簡単な開け閉めをするだけのp、m、bの子音が […]
マスクでの稽古
「息の中にて文字を言い放つべし」の中で、マスクをして謡う稽古は、姿勢をチェックするのに有用だと述べました。 コロナがなかなか収まらず、マスクが手に入りにくい時期もありましたが、この頃はいろんな種類のマスクが増え、また暑さ […]
すり足とずり足
この頃テレビでは健康に関しての番組が多くてよく見るのですが、とても気になることがあります。歳をとって運動不足になり足腰が弱ったときの話が出ると、必ずと言っていいほど「足腰の筋力が無くなると足が上に上がらず『すり足』になり […]
横線文化と縦線文化
随分昔に梅原猛先生の「古典の発見」という本を読みました。 その中に日本の文化と西洋の文化を対比して論じられている部分がありました。塔や柱、建築物を例に取り、上へ上へ上る思考の西洋の文化。下へそして水平に広がり安定を求める […]
絵本の読み聞かせ
お嬢さんに二人目のお子さんがお生まれになり、上のお子さんを預かって、なかなか稽古ができないというお弟子さんがいらっしゃいました。「謡を謡えなくても良い稽古方法がありますよ」とアドバイスしました。 それは絵本の読み聞かせで […]