世阿弥は能を作るときの心得として「古典の物語や歌を題材にするように」と書いています。実際、現代上演されている能は、源氏物語、平家物語、伊勢物語、万葉集、古今和歌集などから題材を取ったものが多く、特に源氏物語と平家物語は群 […]
うきはの春
梅若会では、師匠から会の名前をいただくとき、当主名の六郎の六を緑という字に置き換えて、その一字を上にして決めていただきます。下の字は名字や名前の一字であったり、何か思いのある字を使わせていただくのです。私の場合、山村の「 […]
能と日本画3
小林古径は大好きな日本画家のひとりです。随分前に生誕110年を記念した特別展を観に行ったことがあります。若い頃から亡くなるまでの数多くの作品を展示してありました。花鳥画も静物も人物画ももちろん素晴らしかったのですが、どう […]
能と日本画2
随分前になりますが、「日本画近代化の旗手たち」という展覧会を観に行ったときのことです。 梶田半古の「菊慈童之図」という絵がありました。岩に寄りかかるようにして遠くをボーッと見ている慈童はなんだか物悲しげに見えました。 「 […]
能と日本画
私の叔父(父の弟)は美術評論家です。河北倫明といって、25年程前に亡くなりましたが、多くの美術館の館長を務め、晩年には京都造形大学の初代学長でもありました。それなりに著名人だった叔父は忙しく、滅多に会うことはなかったので […]
梅に思う
緑桜会の稽古会を毎年4月に催させていただいている山本東次郎家の能舞台(杉並能楽堂)は、自然光の中で昔ながらの能の雰囲気を味合わせていただける、私にとって特別の場所です。今年はコロナの蔓延で緊急事態宣言と重なり、泣く泣く会 […]
想像力は歳をとらない
先日、事務仕事をしながら、なんとなく主人が見ていたテレビ番組を聞いていました。私の耳にスッと入ってた「想像力は年をとらない」という言葉に気を惹かれ、思わず画面を見てしまいました。番組はウォルト・ディズニーの特集だったので […]
豊年に増さず 凶年に減ぜず
福岡県うきは市にある私の実家には、昔から伝わる行事が数多くあります。現在も兄と甥が苦労しつつ、家を守ると共に継承してくれているのですが、行事を続けるにあたっての家訓があります。 「豊年に増さず 凶年に減ぜず」 というもの […]
朝陽と夕陽
明けましておめでとうございます。 想像もしていなかった年になってしまった2020年も終わり、いつものように新年を迎えました。それぞれの思いを胸に、初日の出に手を合わせられた方も多いと思います。新しい年明けが良い方向に向か […]
楠森堂
毎年この時期は、福岡県うきは市にある、私の実家「楠森堂」で緑桜会の催しをするための準備に忙しくしていました。今年はコロナが収まらないこともあり、残念ながら中止に・・・。なんだか忘れ物をしたような気分です。 私の先祖は古く […]