40歳で能楽師になって34年になります。その中で「もう能ができないかもしれない」と思ったことが三度ありました。 最初は46歳のときでした。猛暑の夏、突如経験したことのないような頭痛に襲われました。冷やしても薬を飲んでも治 […]
命の恩人の鞄
20年ほど前、一度だけヨーロッパ公演のお手伝いに同行させていただいたことがあります。その折アムステルダムで連れて行っていただいたお店で、ある先生に「袴を入れるのにとても使いやすい」と教えていただいた製図鞄を買いました。軽 […]
新しい目標
昨年末の「女流能に親しむ会」で舞った舞囃子「山姥」は私に新たな目標を作ってくれました。若い頃からの課題曲でありながら、師匠の素晴らしい能を何度も拝見し大好きな曲でありながら、仕舞では何度か舞いましたが、能として取り組むこ […]
師の教えから
平成8年に福岡で初めて自分の能の会を立ち上げさせていただいて、その二年後東京の梅若能楽学院で二回目の会のときに、まだまだ私には難しい「隅田川」をお許し頂きました。必死でお稽古した上で、師匠にも二度(いつもは一度)見ていた […]
厳しさと温かさと
11月17日、高安流大鼓方の人間国宝、柿原崇志先生がお亡くなりになりました。お電話でご訃報を伺ったときは、しばらくボーッとしてしまいました。そして次から次から先生との思い出が浮かんできました。懐かしく、そして寂しく悲しく […]
父の仕舞
父が仕舞をいつ稽古し始めたのかよく覚えていませんが、父の舞台を観るようになったのは、私が大学を卒業してからなので、父はもう60代半ばになっていました。娘の目から見てもなかなか風格があって、素人としては上手だったのではない […]
山姥を舞う
12月12日(日)の「女流能に親しむ会」で、舞囃子「山姥」を舞わせていただきます。ブログでの「歳をとらないとわからないこと」の中で、20代で「山姥」を舞って、当時の師匠に「これ以上どっしり舞うには体重を増やす以外ないのか […]
うきはで追善の会を!
今年の秋も福岡県うきは市の私の実家、楠森堂で催しをすることは難しくなりました。 実家で200年以上続く茶園を受け継いでくれている甥が、心魂込めて作っている在来茶。それを古い蔵で熟成させ秋に「蔵出し茶」として封を開けるとき […]
書写が好き!
私は昔から覚え物をするときは、書いて覚えるタイプでした。今でも謡を覚えるときは、筆で文章も節も謡本を丸写しし、それを冷蔵庫に貼って、台所で料理をしながら覚えたりしています。書き写すのが苦にならないというか、むしろ好きなの […]
鶴を折る
昔、孫たちが使っていた折り紙がたくさん残っているので、時々常の大きさを16分割して鶴を折っています。何か思いがある時に鶴を折りながら祈ることで心が落ち着くこともあり、手先を使うのは脳にいいということもあり、もう何年続けて […]