3月17日(日)梅若会定式能で「氷室」の仕舞を舞わせていただきます。
現代はいつでも簡単に冷蔵庫で氷が作られますが、昔は夏場に氷を食するということは信じられないようなことでした。
冬の間に積もった雪を固め氷を作り、夏でも低温を保てるような山奥に室を作り(氷室)貯蔵して、6月になると切り出して都まで運び帝に献上したのだそうです。
昔の人は「暑い折に氷が解けないように運ぶにはどうするのだろう」と不思議に思ったことでしょう。きっと「神の力無くしてはできるはずがない」と氷室の神を崇めたに相違ありません。
仕舞は氷を御調物(みつきもの)として運ぶ、氷室の神の様子を舞います。まだ、寒さも残る3月ですが、氷を帝に献上する涼やかな様子をスッキリ舞えたらいいな、と稽古をしています。
能は「草子洗」と「野守」です。
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