橋掛かり

前回「柱が作る三間四方」という題で、能舞台のことを書きましたが、その舞台の広がりに無くてはならない「橋掛かり」について述べたいと思います。 「橋掛かり」は揚幕から舞台まで、能楽堂によって多少の違いはあれ、ほぼ丁度いい長さ […]

父の色紋付

私が能の囃子や謡や仕舞の稽古を始めたのは、両親の影響ですが、大学を卒業して福岡の実家に戻った時は、父は素人ながら師範の資格を持ち、何人もお弟子さんを教えていました。それまで私が見た父は自分自身のことには何も欲がないように […]

動中の静

私が中学生の頃、家には自分の部屋というものはありませんでした。古い日本家屋ですから部屋数はあっても襖で仕切られているだけで、ひとりで籠もって勉強をするという感じではなかったのです。私が「うるさくて勉強できない」と言うと、 […]

母の口ぐせ

朝から事が多く、とても忙しい日に、家に帰って休むまもなく台所に立ち、夕食の支度をして食事が終わり「ハーッ」と一息つくことがあります。そんなとき思い出すのが母の口ぐせ「ドンドーンとなった」です。母はこの感じを他の言葉には言 […]

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