朝から事が多く、とても忙しい日に、家に帰って休むまもなく台所に立ち、夕食の支度をして食事が終わり「ハーッ」と一息つくことがあります。そんなとき思い出すのが母の口ぐせ「ドンドーンとなった」です。母はこの感じを他の言葉には言 […]
人の心を種として
私は小さい頃、母からなにかのたびに短歌や俳句を聞いて育ちました。母の歌だと思っていた私は、大きくなってから母も女学校時代の先生や祖母から聞いた歌だと知り作者を調べました。 私がしなければいけないことを「明日やる!」と言う […]
能と日本画4
上村松園は美人画で有名ですが、その絵には美しいだけでなく、凛とした強さと品格があり、特に女性のファンが多いように思います。もちろん私も大好きです。能に題材を取ったものも多く描かれています。 ある展覧会で「花がたみ」を観た […]
絵本で読む古典文学
世阿弥は能を作るときの心得として「古典の物語や歌を題材にするように」と書いています。実際、現代上演されている能は、源氏物語、平家物語、伊勢物語、万葉集、古今和歌集などから題材を取ったものが多く、特に源氏物語と平家物語は群 […]
うきはの春
梅若会では、師匠から会の名前をいただくとき、当主名の六郎の六を緑という字に置き換えて、その一字を上にして決めていただきます。下の字は名字や名前の一字であったり、何か思いのある字を使わせていただくのです。私の場合、山村の「 […]
能「東北」のご案内
桜の季節が駆け足でやってきました。今年の春は、2月もそうとは思えないような暖かい日が続いたこともあり、梅の花はほころぶというより、一斉に開花してしまいました。「梅一輪一輪ほどの暖かさ」というように、寒い中で少しずつほころ […]
能と日本画3
小林古径は大好きな日本画家のひとりです。随分前に生誕110年を記念した特別展を観に行ったことがあります。若い頃から亡くなるまでの数多くの作品を展示してありました。花鳥画も静物も人物画ももちろん素晴らしかったのですが、どう […]
能と日本画2
随分前になりますが、「日本画近代化の旗手たち」という展覧会を観に行ったときのことです。 梶田半古の「菊慈童之図」という絵がありました。岩に寄りかかるようにして遠くをボーッと見ている慈童はなんだか物悲しげに見えました。 「 […]
能と日本画
私の叔父(父の弟)は美術評論家です。河北倫明といって、25年程前に亡くなりましたが、多くの美術館の館長を務め、晩年には京都造形大学の初代学長でもありました。それなりに著名人だった叔父は忙しく、滅多に会うことはなかったので […]
抜き足、差し足、忍び足
-能エクササイズ実践 2- 「和の構え」に続き、2回目は「すり足」の稽古に入る前に、片足にしっかり重心を乗せることを体感するための稽古からです。「片足立ちの効用」の回でも述べましたが、この稽古だけでも十分健康維持に役立つ […]