やっと…本当にやっと催せました。
一昨年の4月、番組もできてあと一週間というところで緊急事態宣言発令…。中止やむなしとなりました。それから2年、緑桜会稽古会としては3年ぶりのの開催!
会を催すに当たって参加のご希望を伺ったところ、最初の緊急事態宣言が開けてからお稽古を再開された方をはじめ、LINE でお稽古をしてくださった方、このコロナ禍の中で新しくお稽古を始めてくださった方、大勢の方がご出演をご希望下さいました。
そして当日、コロナ対策の消毒や来場者の連絡先把握を徹底し、仕舞と独吟、素謡の役の方以外はマスク着用ということで開催いたしました。楽屋が密にならないように謡だけのかたは洋服のままのご出演にしていただきました。いろいろな制約がある中、皆様のご協力により無事に会が終了したことをとても嬉しく思っております。
舞台に参加なさらないけれども久しぶりに見所に応援に来てくださったお仲間もあり、緊張の中に和気藹々としたとても良い会になりました。昨年亡くなったSさんを偲ぶということで、最後に皆で「江口」をお手向けすることができたのも本当に嬉しいことでした。
感染に気を配りつつ、マスクを付けてのお稽古をしているこの時期、集まってお稽古がしにくいこともあって、いつもより独吟が多くなったのも今回の会の特徴です。短いとはいえ一人で謡うことはなかなか難しいものだったとは思いますが、またそれもいい体験になられたのではないかと思います。
会がないと一曲が上がると先に進みますから、稽古する曲数が増え、それなりにいいこともありましたが、どうしても一曲を仕上げる密度が少ない気がします。それはお弟子さん方も感じられるらしく「やっぱり会がないと集中できてない気がします」という方もありました。
それでも発声や型の基本をしっかり身に付けられるのにはこの二年はプラスになったように思います。
謡や仕舞で初舞台を経験なさった方もしっかり稽古の成果を発揮されました。またコロナ以前の会に比べて素謡の方も連吟や独吟の方も仕舞の方も間違いなくレベルアップなさったと思います。社中の皆様それぞれがお互いによい刺激を受けられたのではないでしょうか…。
来年は緑桜会の30周年ということで記念の会を予定しています。今回の稽古会を土台に、また緑桜会らしい会ができればいいな、と楽しみにしている私です。