私が能を観始めたのは大学を卒業して福岡の実家に帰ってからでした。最初の頃、何もわからないながら能を観て不思議に感じたのは前場と後場の間の狂言の語りでした。前場でのシテとワキの話で、だいたいわかったている内容を、繰り返し語 […]
こころみの会をもう一度
「こころみの会」を休んでから今年で10年になります。前向きの一時的休止でしたが、「声の道場」や「能エクサイズ」で能が健康に繋がるということを伝えたいということに気持ちが向いていて、会の企画が前のように溢れてこなくなってい […]
緑桜会稽古会
やっと…本当にやっと催せました。一昨年の4月、番組もできてあと一週間というところで緊急事態宣言発令…。中止やむなしとなりました。それから2年、緑桜会稽古会としては3年ぶりのの開催!会を催すに当たって参加のご希望を伺ったと […]
謡と仕舞による源平の盛衰
今年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、これまでの源平の戦いを描いたたくさんのドラマとは変わった捉え方がされていて注目を集めています。考えてみたら私達が持っている源平の合戦のイメージも平家物語や源平盛衰記などの物語によるも […]
楽の代償
このごろ「世の中の便利になる速度について行けないな」と思うことがよくあります。その恩恵に助けられているところも勿論ありますが、なんだか「楽」をすることで人間の感覚の緻密さを取られていく気がしてしまうのは私だけでしょうか… […]
あの時の男の子
能楽師になって初めの頃、小学校に通っている娘が言いました。「ママ、学校の友達みんな能って何か知らないんだよ」子供たちは私の舞台を観に来たこともあり、私の実家には敷舞台があり、扇や写真もたくさんあったので、みんなが能を知ら […]
家光のスピーチ
以前「英国王のスピーチ」という映画がありました。吃音に悩まされたイギリス王ジョージ6世が、言語療法士の助けを借りて障害を克服、国民を勇気づける見事なスピーチを披露して人心を得るまでを描いた映画です。映画を見たわけではない […]
体と声の関係3
「声の道場」を始めて暫くして、「和のボイストレーニング」というのが珍しかったのか、ネーミングが面白かったのか、新聞に取材を受け掲載されたり、ラジオ番組に呼ばれてお話ししたりすることがありました。東京で定期的に開いていた道 […]
体と声の関係2
「和の発声」をお教えする場として立ち上げた「声の道場」でしたが、思いもかけず、日常の自分の声に悩みを持つ方が多くおみえになります。 随分前に「腹式呼吸はできるのに声が響かない」という方がみえました。「ヨガを教えているが、 […]
体と声の関係
北京オリンピックでのスピードスケートの高木美帆選手の活躍、本当に凄かったですね。その後の世界選手権でも大活躍です。彼女のインタビューでの落ち着いた態度や言葉、自然な声、とても好感が持てます。 今から12年前、高木美帆選手 […]