私が初めて能の世界に足を踏み入れることになるきっかけを作ってくださったのは、柿原繁蔵先生です。繁蔵先生は柿原崇志先生のお父様で、柿原弘和先生・光博先生、白坂信行先生・保行先生のお祖父様にあたります。 母が自宅のお稽古場で […]
すり足とずり足
この頃テレビでは健康に関しての番組が多くてよく見るのですが、とても気になることがあります。歳をとって運動不足になり足腰が弱ったときの話が出ると、必ずと言っていいほど「足腰の筋力が無くなると足が上に上がらず『すり足』になり […]
能のひとひら
50代の頃、五行歌をよく作っていました。和歌や俳句も好きだったのですが、何の決まりも無く、ただ気持ちを五行に表せばいいという手軽さに惹かれ、思いついたことを五行にしていました。一つの文章をどこで区切るかによって、リズムや […]
能との出会い
私が初めて能の世界を垣間見たのは、大学を卒業してすぐの頃でした。それよりずっと以前から、謡や仕舞の稽古をしていた福岡の両親は、趣味が高じて8畳の座敷を板張りにして敷舞台に改装し、家を謡や仕舞、鼓の稽古場にしていました。 […]
横線文化と縦線文化
随分昔に梅原猛先生の「古典の発見」という本を読みました。 その中に日本の文化と西洋の文化を対比して論じられている部分がありました。塔や柱、建築物を例に取り、上へ上へ上る思考の西洋の文化。下へそして水平に広がり安定を求める […]
絵本の読み聞かせ
お嬢さんに二人目のお子さんがお生まれになり、上のお子さんを預かって、なかなか稽古ができないというお弟子さんがいらっしゃいました。「謡を謡えなくても良い稽古方法がありますよ」とアドバイスしました。 それは絵本の読み聞かせで […]
ストレッチのすすめ
「能を舞うときの構えは素晴らしいけれど、どんなにいい姿勢でも長い時間同じ格好をしていて、それを緩めることをしないと返って痛めることがありますよ」これは50歳代で私が膝を痛めた時に接骨院の先生に言われた言葉です。「50歳を […]
腰の位置が分からない
能をはじめ、相撲や武術、茶道や華道など、日本の文化というものを稽古するには、腰が大事だということは多くの人が知っていると思います。ただ、仕舞や謡を教えさせていただいたり、ワークショップを開くようになって、どうも腰の位置が […]
扇のひと突き
私が福岡で仕舞の稽古を習い始めたばかりの頃です。お稽古の時に「腰を入れて」とよく注意されました。今は皆さんに「姿勢を正して」としょっちゅう言っている私ですが、若い頃は猫背気味で内股で、学生時代に同級生の男の子から「内股で […]
日本古来のソーシャルディスタンス
先日、YouTubeで山本東次郎先生のお話を伺いました。狂言の解説の中でのお話だったのですが、とても感銘を受けました。能狂言はとても礼節を重んじているというお話の続きから、今誰もが気にしているソーシャルディスタンスの話題 […]