上村松園は美人画で有名ですが、その絵には美しいだけでなく、凛とした強さと品格があり、特に女性のファンが多いように思います。もちろん私も大好きです。能に題材を取ったものも多く描かれています。 ある展覧会で「花がたみ」を観た […]
絵本で読む古典文学
世阿弥は能を作るときの心得として「古典の物語や歌を題材にするように」と書いています。実際、現代上演されている能は、源氏物語、平家物語、伊勢物語、万葉集、古今和歌集などから題材を取ったものが多く、特に源氏物語と平家物語は群 […]
うきはの春
梅若会では、師匠から会の名前をいただくとき、当主名の六郎の六を緑という字に置き換えて、その一字を上にして決めていただきます。下の字は名字や名前の一字であったり、何か思いのある字を使わせていただくのです。私の場合、山村の「 […]
能「東北」のご案内
桜の季節が駆け足でやってきました。今年の春は、2月もそうとは思えないような暖かい日が続いたこともあり、梅の花はほころぶというより、一斉に開花してしまいました。「梅一輪一輪ほどの暖かさ」というように、寒い中で少しずつほころ […]
能と日本画3
小林古径は大好きな日本画家のひとりです。随分前に生誕110年を記念した特別展を観に行ったことがあります。若い頃から亡くなるまでの数多くの作品を展示してありました。花鳥画も静物も人物画ももちろん素晴らしかったのですが、どう […]
能と日本画2
随分前になりますが、「日本画近代化の旗手たち」という展覧会を観に行ったときのことです。 梶田半古の「菊慈童之図」という絵がありました。岩に寄りかかるようにして遠くをボーッと見ている慈童はなんだか物悲しげに見えました。 「 […]
能と日本画
私の叔父(父の弟)は美術評論家です。河北倫明といって、25年程前に亡くなりましたが、多くの美術館の館長を務め、晩年には京都造形大学の初代学長でもありました。それなりに著名人だった叔父は忙しく、滅多に会うことはなかったので […]
抜き足、差し足、忍び足
-能エクササイズ実践 2- 「和の構え」に続き、2回目は「すり足」の稽古に入る前に、片足にしっかり重心を乗せることを体感するための稽古からです。「片足立ちの効用」の回でも述べましたが、この稽古だけでも十分健康維持に役立つ […]
和の構え
-能エクササイズ実践 1- 能において「すり足」は基本中の基本です(すり足とずり足参照)。仕舞のときももちろんお教えするのですが、どうしても型や順序に気を取られ、おざなりになってしまいます。そこで仕舞に関係なく健康のため […]
わからなさを面白がる
朝日新聞の朝刊に、毎日「折々のことば」というエッセイがあります。時々私のアンテナにピッと来るものがあるのですが、ある時「わからなさを面白がる」という文に目が止まりました。 玄田有史さんの「希望のつくり方」という本からの言 […]