「謡は腹の力で体に溜めた息を遣って謡うものだ」と頭でわかってきたとき、いい稽古方法を思いつきました。 能の笛が大好きで田中一次先生に憧れ、必死で真似していた頃です。笛も体に溜めた息を歌口に当てて音を出し、その当て方によっ […]
梅若会トライアル公演につきまして
3月の別会から7ヶ月、新型コロナ流行のための自粛後、新しい形の催しのための話し合いと準備を重ね、やっと梅若会が動き出しました。その最初を切りまして10月18日㈰開催の梅若会トライアル公演の第一部「梅若女流の会」にて舞台を […]
どうしたら謡の声に?
謡を稽古し始め、「橋弁慶」や「土蜘」など知っている話も多く、戦う場面も多かったので、ただ目一杯大きな声で謡っていました。「羽衣」や「紅葉狩」など弱吟の節が少しわかってくると面白くなり、つい何かしながら謡ったりすることもあ […]
ついに謡へ
囃子の面白さに惹かれてだんだん能の世界に入り込んだ私は、最初の2年くらいで小鼓・仕舞・笛を習い始めました。やはり家が稽古場になっていたので始めた仕舞は、先生が早くから修羅物のような動きのある物をさせてくださったので、すぐ […]
怖い物知らず
囃子の稽古に夢中になり始めていた頃、私は自分がお習いしている先生や憧れている先生のこと以外は能のことをほとんど知りませんでした。自分の稽古している梅若が観世流の一派だということもあまりよくわかっていませんでしたし、まして […]
真似るということ
体で何か習得するということは、まずは「真似」に始まると思います。 赤ちゃんが言葉を覚えるのも、まずは自分の相手をしてくれる人の口の動きの真似からです。最初の言葉が自然音のアーに簡単な開け閉めをするだけのp、m、bの子音が […]
金春惣右衛門先生
太鼓の手ほどきは津田美代子先生にしていただきました。津田先生は柿原崇志先生の奥様のお母様です。当時はまだ素人でいらしたのですが、金春惣右衛門先生の高弟でとてもお上手な方でした。月に一度しか福岡にお稽古にいらっしゃれない金 […]
田中一次先生
最初に笛を教えていただいた鈴木先生から「自分は指ツケだけ教えるけど、あとは田中先生の真似をしなさい」と言われ観に行った能の舞台で、私は田中一次先生の笛の音色に魅了されてしまいました。 飄々としたお姿からは想像できない力 […]
小鼓から笛へ
掛け声の珍しさと、なかなか音が出ないという魅力にはまって小鼓の稽古を始めた私でしたが、そのうちに母に勧められて仕舞も始めました。これも「声を出さないで済む」と思ったからです。あとでシテ謡を謡わなくてはいけないことに気づく […]
マスクでの稽古
「息の中にて文字を言い放つべし」の中で、マスクをして謡う稽古は、姿勢をチェックするのに有用だと述べました。 コロナがなかなか収まらず、マスクが手に入りにくい時期もありましたが、この頃はいろんな種類のマスクが増え、また暑さ […]