先日、出かける間際に小さなものを取り落とし、見つからないのでどこかの隙間に入ったかなと、いつもはほとんど動かさない重い棚を少し手前に引き出しました。すごい埃やゴミ、そうなっていることは分かってはいましたが……見ると掃除が […]
素謡稽古会
緑桜会では10年ほど前から毎年8月の半ばに素謡だけの稽古会をしています。普通の会のときは、仕舞を舞う方も多く、出演の方が多いと時間が足りないのもあって、なかなか素謡を一番しっかり謡うことができません。どうしても役の謡を中 […]
21世紀の実学
10回目の「こころみの会」の企画をしたときに東京新聞から取材を受けました。「こころみの会」の話の流れで、能を始めたのは大学を卒業してからで、慶應義塾大学時代にはボウリング部に所属していた、という話をしていたらそのことも記 […]
舞囃子を楽しむ
本年10月22日(土)、梅若能楽学院会館にて十年ぶりの「こころみの会」を催すことにいたしました。今回は私が無謀にも三番舞囃子を舞わせていただくのですが、その他にも間で仕舞や連吟、語り、一調も楽しんでいただき、そこから「五 […]
日本の声とモンゴルの声
お弟子さんからお知らせをいただき、1996年に放送された「松任谷由実 モンゴルをゆく 〜神秘の声ホーミーの旅〜」という番組の再放送を観ました。 民族音楽の歌声には、人間に聞こえないα波が出ているものが多く、それが聞いてい […]
歌は語れ セリフは歌え
森繁久彌さんの言葉です。「歌は語れ」とは「メロディにとらわれすぎて言葉が疎かにならないように」「歌うときほど言葉を大切に」ということだと思います。「セリフは歌え」というのは「言葉が棒読みにならないようにリズムよく抑揚に気 […]
師の求めたるところを求めよ
能楽師になって七、八年経った頃、ある会にお手伝いに伺い、山本東次郎先生の講演を聴かせていただく機会がありました。その時に心に響いた言葉があります。その後の私の能楽師人生の指標となりました。 当時、憧れの師匠の元で玄人とし […]
口一文字 声は腹から
昭和53年に発行された別冊太陽で能が特集されました。私が30歳の頃です。本当に能が凝縮されたような分厚い雑誌でした。わからないことが多い中にも興味深く、何度も読み返しました。最近、久しぶりに引っ張り出して目を通していたら […]
習うより慣れよ
昔から修業を重ねる時や仕事を覚え始めた時の教えに「習うより慣れよ」ということをよく言います。これは何かを身に付けたいことが見つかったとき「人や本に理屈で教えてもらうより、自分で体験を重ねることのほうが身に付く」ということ […]
腹話術と息
文春オンラインで腹話術のいっこく堂さんへのインタビューが取り上げられていました。その中で、口の動きと声がずれる技術や、腹話術では難しいと思われる破裂音をいとも簡単に使える技術について質問され、どのように訓練したかを述べ、 […]